[書評] オリーブ石けん、マルセイユ石けんを作る

日本における手作り石けんの第一人者である前田京子さんの著書。
石けん作りの方法や必要道具、レシピ、アロマの知識などが詳しく説明されています。

中でも特筆すべき点は、植物油の説明の詳しさ!
様々なオイルの特徴がていねいに分かりやすい言葉で書かれています。

ひとえに植物油といっても、保湿力を高めるオリーブオイル(オレイン酸)、皮膚の炎症やしわに効果的なローズヒップオイル(リノール酸・リノレン酸)、アレルギーに効果的な月見草オイル(γ-リノレン酸)など、各オイルに含まれる脂肪酸に異なる特徴があります。

石けんのレシピを組み立てる上でもかかせないオイルの知識が網羅されており、まさに石けんを作りの教科書とも言えるマストな一冊だと思います。

1点だけ苛性ソーダの取り扱いについて。前田さんは苛性ソーダに精製水を入れる方法を採用されていますが、この方法は水の温度が一気に温度が上がってしまい、刺激臭のある水蒸気が出やすいので、私は精製水に苛性ソーダを少しずつ入れるようにしています。

また、苛性ソーダを混ぜる容器は、ビンだと熱で亀裂が入るのがこわいので、ポリプロピレン製のものを使っています。これなら容器が割れる心配もありません。

ご自身が慣れている方法で作るのが一番だと思いますが、苛性ソーダという劇薬を使う以上、事故のリスクはなるべく低くしておきたいものですね。

オリーブ石けん、マルセイユ石けんを作る―「お風呂の愉しみ」 テキストブック 前田 京子 (著)

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